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2018年10月12日掲載
STA会誌34号(2018年9月30日発行)をホームページの
会誌「SAT Science Academy of Tsukuba」に掲載しました。

会誌34号は初めての試みの鼎談とSATフォーラム2018の記事が中心です。

 「イノベーション・コミュニティを創る ~つくばの未来を語ろう~」というテーマで、五十嵐立青つくば市長、産業技術総合研究所江渡浩一郎氏、ニコニコ学会β交流協会くとの氏の鼎談(司会は餌取章男編集委員長)を企画しました。今、注目されているつくば横の会の中心的なメンバーでもある江渡氏、くとの氏、斬新な政策の実行に取り組んでいる五十嵐市長のつくばの未来を語った鼎談です。 
 今年のSATフォーラムは2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典先生の「30年のオートファジー研究から見えてきた生命像」と題した講演でした。淡々とした語りで聴衆に深い感動を与えるものでした。若者へのメッセージは高校生に深い感銘を与えたようです。
 つくば賞その後-11は「環境ストレス応答に関わる植物遺伝子群の機能、発現の解明とストレス耐性植物の開発」の業績で共同受賞された篠崎一雄氏と篠崎(山口)和子氏ご夫妻に環境ストレスに応答する遺伝子研究の幕開け、その発展と作物への展開、環境ストレス応答の制御機構解析など、つくば賞受賞の業績を基盤とし、その後の発展について執筆いただきました。つくば賞受賞が研究発展の大きな励ましになったことはSATとして嬉しく思いました。
 科学の散歩道は医工学分野で活躍されている立石哲也氏に「ゴルフそして研究」と題する随筆をいただきました。研究には人との出会いが重要なことは勿論ですが、そればかりではなく、趣味を持ち楽しむこともそれに劣らず大切です。
 つくば研究情報に関しましては、超高齢化社会を迎えようとしている日本における社会問題の解決を目指す研究の紹介となりました。筑波大学の鈴木健嗣氏には「医工融合研究による嚥下(食べ物を飲み込むこと)計の実現に向けて」の取り組み、国立環境研究所の近藤美則氏には「低炭素、超高齢化、安全安心な社会への対応を意図したモビリティの開発」について紹介いただきました。社会ニーズの解決に向けた研究成果が社会実装される日が一日も早く来ることを期待しています。
  
 会誌34号は以下のURLでご覧ください。
 http://www.science-academy.jp/publications/pdf/sat_journal_34.pdf