「はやぶさが切り開く惑星物質科学への期待」
向井 利典(むかい としふみ)氏 宇宙航空研究開発機構技術参与
向井氏
大会議室101&102において、講師に宇宙航空研究開発機構技術参与の向井 利典氏をお迎えし、「はやぶさが切り開く惑星物質科学への期待」と題して、はやぶさの打ち上げから帰還、サンプル分析の成果について、また、2014年に打ち上げ予定のはやぶさ2について、そして今後小惑星探査が目指す科学についてご講演頂きました。
今回のサンプル分析により、現在の500mサイズの「イトカワ」は、元々は母天体が20qサイズあったことが判明し、推測によると何かの衝突によってバラバラになった一部の欠片が再び集まったものが今の「イトカワ」になったそうです。また太陽風や宇宙線にさらされ10億年も経たないうちに消える可能性があるとも推測し、今後は詳細分析により初期太陽系のイベントをひも解き、惑星の形成を実証的に解明したいと語っていました。
はやぶさに関して向井氏は、初期分析チームの全体の取りまとめ、また記者会見に中心となり臨んでいるということもあり、図解を交えて分かりやすく説明され、会場の参加者は熱心に聞き入っていました。
会場の様子
日本実験棟「きぼう」での宇宙長期滞在の成果
野口 聡一(のぐち そういち)氏 宇宙航空研究開発機構 宇宙飛行士
野口氏
中ホール300にて、JAXA宇宙飛行士の野口聡一氏をお迎えし、「日本実験棟『きぼう』での宇宙長期滞在の成果」と題して、45分ほどご講演いただきました。
次世代の方へ何を伝えていくか、産業界への波及効果、有人宇宙飛行の未来などについてお話しいただきました。特に短期飛行と長期宇宙滞在の違いについては、要所に宇宙飛行士ならではの興味深いエピソードを交え参加者の心をつかみ、会場は熱心に聞き入る参加者で立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。
野口氏は、長期宇宙滞在から帰還し宇宙ステーションで得られた成果、またこれから人間はどこに向かうのか、などに関して色々な形で成果としてお伝えすることが自身の役割として重要であると語っていました。
江崎会長が司会進行を務めた質疑応答では、限られた時間にも関わらず野口氏に直接質問できるということもあり、会場から活発に質問の手が挙がり、宇宙に対する期待や関心の声が寄せられました。
質疑応答の様子(左から、江崎会長、野口氏)
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